研究テーマ
人は「欲しいもの」を正しく理解できているのだろうか?
背景
ずっとファッションが迷子だった。
自分はこれが本当に着たいのか。
無難だから、当たり障りのないものを選んでいるだけではないか。
なんだか面白みに欠ける。
「理論的にファッションを楽しめないかな?」
そんな軽い気持ちから研究が始まった。
最初は、
- 顔タイプ診断
- 骨格診断
- パーソナルカラー
など、「似合う」を探そうとした。
簡易診断をすると、
- 顔タイプ:フェミニン
- 骨格:ウェーブ
- パーソナルカラー:イエベ
という結果だった。
ところが、フェミニンのおすすめコーデは、私が一番苦手なジャンルだった。
たとえ似合ったとしても、着たいとは思わない。
心はまったく踊らなかった。
どうやら私は、「理論的に似合う服」を知りたいわけではないらしい。
そこで次に、Pinterestで好きな服を20着ほど集めてみた。
すると、不思議なことに、どれも似たような服ばかりだった。
- アースカラー
- ゆるいシルエット
- ハイウエスト
- ワイドパンツ
- 上半身はすっきり
- ナチュラル
- カジュアル
「あれ?」
今着ている服と、ほとんど変わらない。
「じゃあ私は、何を迷っていたんだろう?」
そんな時、ドラマの主人公が身につけていたビーズネックレスが目に留まった。
天然素材っぽいバッグ。
ちょっとだけ遊び心のある小物。
「あれ、そういえば私、こういうの好きだった。」
学生の頃はネックレスをつけたり、バッグも服装に合わせて変えたりしていた。
でも働き始めてからは、
「ネックレスって本当に必要?」
と考え、必要ないという結論を出して全部処分した。
バッグも使いやすさだけを優先し、壊れるまで同じものを使い続けるようになっていた。
当時は、それが当たり前だと思っていた。
毎日忙しく、「必要かどうか」「効率がいいかどうか」で物を選ぶようになり、
「好きだから選ぶ」という感覚を、少しずつ削っていたのだ。
心の余裕がなくなると、人は生きるために必要ではないものから手放してしまう。
私の場合、それはネックレスやバッグのような小物だけではなかった。
日常の小さな楽しみや、「これが好き」という感覚そのものまで、少しずつ後回しになっていた。
でも時間と心に余裕ができた今、
ドラマのビーズネックレスや天然素材のバッグを見て心が動いた。
「あ、私って、こういうの好きだった。」
忘れていたものを、新しく好きになったわけではない。
もともと好きだった自分を思い出した。
だから今回の研究は、
新しい自分を見つけた研究ではなく、
昔からいた自分と再会した研究だった。
仮説
私は服を変えたかったわけではない。
「自分らしさ」を取り戻したかったのではないだろうか。
考察
今回集めた写真を見返してみると、私の好きな世界観はこんな言葉で表せそうだった。
- 🌿 ナチュラル・カジュアル
- 🎨 クラフト感
- ✨ 少しだけ遊び心
服の系統を変えたかったわけではない。
私が変えたかったのは、服を選ぶ時間だった。
ネックレスやバッグ、帽子などの小物で、
「今日はこれにしよう。」
そんな小さな選択を楽しみたかった。
毎日の服選びを、面倒な時間ではなく、
少しだけワクワクする時間に変えたかったのかもしれない。
そして、もう一つ気づいたことがある。
私は最初、「似合う服」を探していると思っていた。
でも研究を進めるうちに、本当に知りたかったのは、
「私は何が好きなんだろう?」
ということだった。
目的が途中で変わったのではない。
本当の目的が、研究している途中で見つかった。
研究とは、新しい答えを見つけるだけではない。
忘れていた自分に出会い直す営みでもあるのだと思う。
今回わかったこと
私は、「似合う服」を探していたのではなかった。
忙しさの中で忘れてしまった、
「好き」という感覚を探していたのだ。
人は、忙しさや効率を優先するあまり、
生きるために必要ではないものから削ってしまう。
ネックレス。
バッグ。
遊び心。
そして最後には、
日常を楽しむ心まで削ってしまうことがある。
でも、それは失われたわけではない。
心が動く瞬間を丁寧に観察し、
「なぜ好きなんだろう?」と研究していくと、
昔から持っていた自分らしさは、ちゃんと姿を見せてくれる。
今回見つけたのは、新しい趣味ではなかった。
昔からいた、本来の私だった。
次回研究
- 小物を一つ変えるだけで気分は変わるのか?
- 「好きリスト」と「嫌いリスト」を作ると、自分らしさは見えてくるのか?
- 今持っているものを整理し、どんな要素をプラスしたいのかを洗い出してみる。
- 仕事を始めても、「好き」を削らずに日常を楽しみ続ける方法はあるのか?
